コオバシギは、数は少ないものの旅鳥として春と秋の渡りで日本にやってきます。彼らの渡り距離は毎年15,000km以上にもおよび、世界で最も長い距離を飛ぶ渡り鳥としても知られています。
目次
コオバシギの概要
日本にやってくるコオバシギは、それ程多くないですが、オバシギの群れの中に混じっていることが多いそうです。鳴き声に特徴があり「ノッ」て鳴くので、英名では、レッドノットと言われています。
コオバシギ:基本データ
分類 | 動物/鳥類/チドリ目シギ科 *渡り鳥 |
距離対象 | コオバシギ(英名:Red Knot) |
体長 | 体長約25cm |
生息(日本) | 旅鳥(北海道、本州、四国、九州、沖縄) |
生息(世界) | 繁殖(アメリカ北部、シベリア、グリーンランド北部) 渡り(西ヨーロッパ、アフリカ、中南米、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランドなど) |
食性 | 甲殻類、ゴカイ、昆虫類、植物の種子 etc. |
渡りの距離 | 15,000km |
1日の移動距離 | 確認中 |
スピード | 確認中 |
寿命 | 6年前後 |
距離ランキング | 世界で最も長距離移動する渡り鳥の一種 |
関連書籍 | 渡り鳥の世界―渡りの科学入門 |
参考:鳥類標識調査より得られた種別の生存期間一覧(1961‒2017年における上位2記録について)
コオバシギの動画
コオバシギの渡りのルート(地図)
コオバシギ(Red Knot)やその他の渡り鳥の世界各地における主な渡りの南下ルートを示した地図です。
参考:
Red Knot=コオバシギ
Great Knot=オバシギ
Bar-Tailed Godwit=オオソリハシシギ
Black-Tailed Godwit=オグロシギ
Ruff=エリマキシギ
渡りの時期
コオバシギの渡の時期は、4月末から6月のはじめ。
割の数
毎年オーストラリア、アジア東部を渡るコオバシギは22万羽と推計
コオバシギの特徴
ムーン・バード
近年「ムーン・バード」という言葉が使われるようになった。それはアメリカの鳥類研究者がコオバシギが51万5千km以上もの距離を移動したことを調査したからだ。その距離は、月までの距離(384,400km)をゆうに超えている。
「ノッ」「ポッポ」
コオバシギの鳴き声は、「ノッ」「ポッ」「キョッ」と聞こえるそうです。英名Knotの由来は、鳴き声の「ノッ」から来ています。
生存の危機
甲殻類の卵を主食としているコオバシギの餌が減少している。特にカブトガニの個体数の減少は、貴重な栄養源が取れなくなるので致命的。
また温暖化の気候変動により、ふ化したひなの栄養状態が悪化し、体格が小さくなったり、クチバシも小型化を引き起こしている。小型化すると生存率は下がることも報告されています。
コオバシギの特徴と渡りのルートは?のまとめ
- コオバシギは、最も長距離移動(飛行)する渡り鳥の一種
- 1年累計15,000km移動(飛行)する
- 体長25cm前後と小柄
- ムーン・バードと呼ばれることもある
- 英名Knotの由来は、鳴き声の「ノッ」から
- カニの卵など餌が減少し生存率が下降
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